(25)  名にしおはば  逢坂山の  さねかづら
     人に知られで くるよしもがな
             (三条右大臣)

(歌意) 逢坂山のさねかずらに
  「逢って寝る」という名があるのなら、
   その蔓をたぐり寄せるように、
   誰にも知られずにあなたの元に
   行く方法があればいいのだがなあ。

       I hear thou art as modest as 
    The little creeping spray
    Upon Mount Osaka, which hides
    Beneath the grass; then, pray,
    Wander with me to-day.
       THE MINISTER-OF-THE-RIGHT 
                                            OF THE SANJYO


サネカヅラ
関所
老ノ坂峠の常夜灯
作者の藤原定方は、この歌を現物のさねかづらを添えて恋人に送ったと言われています。
歌には掛詞を三つも入れたうえ、サネカヅラ(真葛)を送られて、彼女は意味を理解したのでしょうか。サネカヅラは蔓が長いので、男性が女性の縁を手繰りながら女性のもとにたどり着くといったイメージだそうです。
サネカズラは、マツブサ科サネカズラ属に分類される常緑つる性木本の1種。別名、ビナンカズラ、サナカズラともいう。別名のビナンカヅラ(美男葛)の名は、若い蔓から粘液をとって、昔は男性の髪付け油(整髪料)に使われていたことに由来する。また、大阪ではビジョカヅラ(美女葛)と称したともいわれている。また、サナカズラ(真葛)は、枝に粘液が含まれ、粘ることによるとされている。 ウィキペディアより



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