(34) 誰をかも 知る人にせむ 高砂の
松も昔の 友ならなくに
(藤原興風)
松も昔の 友ならなくに
(藤原興風)
(歌意)年老いた私は、いったい誰を
友としたらいいのだろう。
長寿で知られている
高砂の松でさえ、
昔からの友ではないのに。
Gone are my old familiar friends,
The men I used to know;
Yet still on Takasago beach
The same old pine trees grow,
That I knew long ago.
OKIKAZE FUJIWARA
高砂の松は、高砂市(兵庫県)の高砂神社にある黒松と赤松が一つの根から生えてる「相生の松」のことで、現在の松は五代目だそうです。 歌は、老いて行くことの孤独を暗い情景で詠んでいますが、高砂といえばおめでたいイメージなので、年老いてもこの先希望の持てるような明るい情景の中に孤独感をも表現しました。
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